チョコレート、と言えば“甘い・太る・ダイエットの大敵”と思われていたのは、もうひと昔も前の話になるでしょうか。 最近ではチョコレートの原材料である『カカオ』がスーパーフードとして注目されはじめ、私たち女性にとっては喜ばしいヘルス&ビューティ食品としての知名度も上がってきました。それもそのはず、カカオは大昔から神の食べ物と言われ、数百年前のヨーロッパでは医療用の薬品として扱われていたのです。さて、その気になる栄養価と効能とは・・・。

■カカオポリフェノール
 カカオポリフェノールには赤ワインや緑茶以上に強い抗酸化作用があり、免疫細胞の活性を高めると言われています。これによりアレルギーなどの免疫機能が向上することが期待されます。

■テオブロミン
 カカオに含まれるテオブロミンという成分には血管を拡張させ血流量を上げる作用があるため、酸素や栄養が身体の末端にまで行きわたりエネルギーの消費量がアップすると言われています。冷え症やむくみの解消、美肌効果に期待が持てます。 またテオブロミンには幸福感をもたらす神経伝達物物質、セロトニンの分泌を促す作用があるため、リラックス効果もあると言われています。

■その他
 タンパク質、アミノ酸、食物繊維、マグネシウム、カルシウム、カリウム、鉄、亜鉛、ビタミン類などの栄養素も豊富に含まれています。特にミネラル分はPMS(月経前症候群)対策にも良いと言われています。

これらの効能を実感するには、カカオが入っていないホワイトチョコレートやお砂糖たっぷりのミルクチョコレート、キャラメルやフルーツピューレなどが中に入ったボンボンショコラではなく、カカオ含有量の高い、とりわけ70%以上のタブレット(板チョコレート)を食事の数十分前に2、3かけらをいただくのが良いのではないかと思います。

また、ここ数年では『Bean to Bar ~豆からチョコレートへ~』という新しい波が起きてきました。これはカカオ豆の産地や質、加工工程での手法にこだわり、一貫製造で少量のチョコレートをつくりあげていくというもので、単一産地ゆえにカカオの香りや風味の違いが顕著に表れ、オリジナリティ溢れるチョコレートが味わえるのが特徴です。選りすぐりのカカオ農園と連携して独自のタブレットを商品化する有名ショコラティエも増えてきているようですね。

『Food to Body』 エイジング世代の私たちは、特にこういった波をしなやかにキャッチし、高カカオか?といった視点だけではなく、その産地や製造方法にも着目し、数ある商品を手に取り、選び、より自分にあったものを選別する心の目を磨いてみる必要もあると思います。とは言え、24時間365日ストイックにこだわりを追及する必要はありません。例えば疲れで身体が重く感じるとき、ホルモンのバランスが崩れて体調が芳しくない時、ストレスが溜まって気分がすぐれない時、そのようなネガティブな時期だけ、いえ、ネガティブな時期にこそ心の目を開いてみるのはいかがでしょうか。

カカオの素晴らしさを良く知ったうえで、自然の恵みを感謝しながら、存分にその恩恵を受ける。そして自身の探求心、選択眼、行動力までをも愉しみと感じることが出来たなら・・・“アンチ”エイジングではなく“ポジティブ”エイジングを手に入れることができるはずです。

『Happy to Beauty』
エイジングケア世代、すべての女性たちへ。